アマゾン・マナオス3年間

 アマゾンの「Manaus」での生活(1998年4月〜2001年3月)について公開します。

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1998年4月12日(日)
「突然の下痢」


 マナオスに着いて5日目の夜中の午前3時、突然の下痢と腹痛に襲われる。事前研修会で耳にしたが、軽い腹痛ぐらいだろうと高をくくっていた。しかし、今までに経験したことのない大変な痛みだったので、これから自分はどうなるのかと心配になる。1分30秒間隔で腹全体に重く鈍い痛みが続く。「果たして直るのか?」、「医者に行かなくて良いのか?」と不安になる。

 ちょうどその日が入学式と始業式だったので、額に痛みによる汗が出て、大変だった。式中の顔はなんとか平生を装ってはいたが、痛みと下痢を我慢するのに必死だった。しかし、「正露丸」を飲み、1日過ぎ2日過ぎ3日ぐらいで回復した。
多分、「旅行者下痢症」という病気だと思われる。


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旅行者下痢症
  (海外で健康にくらすための手引  渡辺義一より)    


 旅行者下痢症は、旅行先に存在する下痢の病原体に汚染した飲食物や手からうつる。
世界の先進国人の旅行者下痢症を起こす頻度は大体100人の旅行者につき20人〜50人と考えられる。
 一般に旅行者下痢症は、旅行先に到着してから1週間以内に突然1
日4〜5回の水用便を出し、特に注意しなくても3〜4日以内で下痢は止まることが多い。
また、下痢を起こした患者の10%くらいは1週間以上、1%弱は3カ月以上下痢
が続くことがある。

 旅行者下痢症を起こす病原体としては、細菌、ウイルス、寄生虫によるものがあるが、最も多いのは、細菌性の病原体で、中でも途上国では腸内で毒素を出し、これが水様性下痢の原因となる(腸内)毒素原性大腸菌が最も多く、サルモレラ、カンピロバクター、赤痢菌などによる下痢、ウイルスによる下痢、ランブル鞭毛虫症、アメーバ赤痢などによる下痢などもある。
先進国では、サルモレラ菌による下痢症がトップの座をしめて
いるようである。  
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 一度経験すれば、2回目からは勝手を知っているのでなんともないが、やはり最初は本当に不安で、午前4時に心配のあまり日本から持っていった病気の本を必死で読んだことを覚えている。

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